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著者インタビュー 本を読んでどうしても逢いたくなって・・・。
「蒼のなかに」玉岡かおる
三代の女性の生き方を描く傑作長編小説
女は生きていくこと自体が闘いなのか。女の敵は女なのか。本書は玉岡かおるさんが描いた、女性の希望と再生の物語。
「健気に頑張って働いている女性にエールを送りたくて、女の闘いを綴りました」
小説の主人公は漆原紗知。播磨(兵庫県西部)の旧家で生まれ育ち、今は大阪で働く、離婚経験がある45歳の女性だ。小さな編集事務所を経営している。
「東京のキャリアウーマンも大変でしょうが経済効果が少ない大阪はもっと厳しい。それに関西は自宅通勤組が多いので普段でも親の干渉や煩い親戚との折り合いがいるんですよ(笑)」
主人公は、がんに冒され、手術を受けるか悩み、仕事では自分の会社の後輩の裏切りに遭う。
「子どもがいない漆原紗知は子宮頸がん。子宮を摘出すれば生涯、子どもを生めなくなると苦悩します。45歳という年齢は結婚や育児という目先の問題に加えて『今後どんな仕事をしてどう生きていくか』という一問を突きつけられる年頃です」
手術を受ける紗知の不安や恐怖は読者の共感を呼ぶ。
「読者からは行間から血が滴っているようで辛くて泣けたという反応がありました。私も子宮頸がんで子宮を除去しました。子どもが二人いるので、私の場合、案外、諦めがつきました」
現代女性の恋愛や苛酷な労働環境、そして最新の医療現場のありさまが生々しく描写される。
漆原紗知の母や祖母の苦闘して生きてきた時代も物語に密接に絡みつく。
「紗知と母との激しい葛藤。祖母への尊敬。この本は女性の三代の物語なんです」
播州という土地がもつ歴史と伝統、地霊が小説の根幹にある。
「人間が自分の能力の限界を感じるとき、人知を超越した土地土地の神様が救いになる。信仰というのでなく、身近な八百万の神を恐れ敬う謙虚さが出る。播州という土地がもう一つの主人公です」
兵庫県加古川市で仕事を続ける玉岡さん。
「地方で小説を書いていると、近所に人が小説を事実だと誤解して『あんたも大変やなア』って。フィクションとわかってもらうのが一苦労。夫も『おれのことは書くなよ』って。書いてへんて、フィクション、フィクションって(笑)」 |