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45歳。乗り換え便を見極めるときじゃない?私の個性で飛行機を飛ばすとき。
新刊「蒼のなかに」(角川書店)の主人公、45歳の漆原紗知にこめた思いだ。「子育てまっしぐらの王道を走ってきた人も、仕事を続けてきた人も、行きづまる年齢だと思おうの」
紗知は結婚に破れた後、編集事務所をつくり、人生を切りひらいてきた。そんなとき、子宮がんと知る。母の命を奪った同じ病におかされ、子どもを産む将来を絶たれる。そのうえ同僚の裏切りで仕事を失う。
ぼろぼろ。負け犬。「だけど負け犬にも一分の言い分。闘っているから、負け犬にもなる。しっぽを丸めないで敵に向かっていきたいじゃない。紗知も私たちも」
自身、同じ年で子宮がんの手術を受けた。まだ死なれへん・・・。その思いはいまも忘れがたい。自らが投影された、闘う女の物語である。
玉岡さんは歯科医と結婚し、義母と同居。子どもをふたり育てた。「義母が30年間丹精込めたぬかみそを半年で腐らせた、不出来なヨメ」が、作家になった。闘いの日々があった。
「バトルを繰り返した」娘たちも大学生になり、落ち着いてしまった。気づくと、家での夕飯はひとり。妙に寂しい。
でも、おもいっきり自分の時間が使えるようになった。4月から週2日、テレビ番組のコメンテーターを務めている。講演の依頼も多く、月3回ほど立つ。「生活の中で思ったことをそのままぶつけてます」。本を書き、テレビでしゃべる。乗り換え便を見つけ、いま、全開だ。
作品では、珍しく現代物に挑んだ。関西を舞台に「揖保の糸」などなじみ深い名がちりばめられる。
「蒼」は、どんな色?その人、その人で、きっと答えは違う。(朝日新聞・河合真美江)
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